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不全・麻痺はリハビリで回復可能?完全麻痺との違いや回復が見込める期間を知る重要性

2023.11.14

不全麻痺は、麻痺の中でも身体の一部の感覚機能や筋力が残っている状態です。多くは脊髄損傷によるもので、頭部や首、腰、手足など多くの部分に麻痺が起こる可能性があります。

不全・麻痺の治療として最も効果的なのはリハビリです。ただし、不全麻痺の機能回復の帰結を予測することは、研究例が少ないことからも困難であると言われています。

さらに、不全麻痺は完全麻痺より身体機能が残っている分、行動範囲も広くなりますが、できることが限られていることが余計不便に感じることも不全・麻痺の回復にリハビリを効果的にするためには早期開始が重要とされています。

不全の麻痺とは?5つの種類と完全麻痺との違いを知る!リハビリは効果的なのか?

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不全麻痺はどのような原因で起こり得るのでしょうか?また、症状にはどのようなものがあるのでしょうか。

不全麻痺には、リハビリで効果的な回復を見込める期間が存在することを知っておきましょう。

不全・麻痺とは…5つの種類と重症度の評価

不全麻痺は、手足などを自分で動かせなくなる「運動障害」や「麻痺」の中で少しでも動きが残っている状態をいいます。損傷を受けた部分によって麻痺の出る場所も異なるため、大きく分けると5つの種類が。

◯片麻痺:右側か左側のどちらかの半身が麻痺した状態。

◯交叉性麻痺​​:顔面のどちらかと、その反対の四肢・体幹が麻痺した状態。

◯四肢麻痺:両手・両足の全てが動かない状態。

◯対麻痺​​:両下肢が動かない状態。

◯単麻痺:片側の上肢、または片側の下肢が動かない状態。

これらの不全・麻痺でも、重症度は損傷の度合いによって異なります。ただし、どの症状でも早期にリハビリを開始することが重要です。

参考:【医師が解説】不全麻痺とは?リハビリや完全麻痺との違い|交通事故-メディカルコンサルティング合同会社

不全の麻痺の原因となり得る疾患は?完全麻痺とは何が違うのか

不全麻痺の原因となる疾患は多岐に及びます。麻痺の出現している部位より、病巣を想定して検査が行われることも。

片麻痺の場合、第一に疑われるのが脳卒中(脳出血・脳梗塞)です。進行性の場合には脳腫瘍などの可能性もあります。

四肢麻痺の場合には、頸椎・頸髄の病変の可能性が第一に疑われるでしょう。対麻痺では胸から腰のあたりの脊髄の病変が最も多く、単麻痺では大脳から手足の末梢神経までの各部位の病変を疑う必要が​​あるといわれています。

不全麻痺に対して、脊髄の損傷度合いが大きく、手足の機能が完全に失われ感覚機能・運動機能ともに失われてしまうことが完全麻痺です。

完全麻痺でも同じくリハビリの治療は積極的に行われます。

不全の麻痺のリハビリは早期開始が重要…リハビリの内容・プログラムと注意点

不全 麻痺 リハビリ3 1 1024x570 - 不全・麻痺はリハビリで回復可能?完全麻痺との違いや回復が見込める期間を知る重要性

不全麻痺の回復のためには早期にリハビリを開始することが重要です。行うリハビリの内容やプログラムについても知識を持っておくと良いでしょう。

不全の麻痺はリハビリで回復可能か?

不全麻痺では、最も多い原因である脊髄損傷患者の場合、回復が起きるのが受傷から6〜9ヶ月頃までといわれています。その後、ごく僅かな回復がみられますが、それも12〜18ヶ月頃までです。

そのため、病棟で行うことができる回復期のリハビリを効果的なものにするためには、急性期からのリハビリを積極的に行う必要があります。

不全・麻痺ではなぜリハビリの早期開始が重要なのか?

そもそも、不全麻痺の回復は中枢神経と末梢神経で分けて考える必要があります。6ヶ月程度までは、頭部外傷や脊髄損傷によって麻痺した中枢神経には回復の見込みがあります。しかし、完全に神経が再生するわけではないため、この分野では再生医療の効果が期待されている状況です。

一方、末梢神経は完全に回復することが可能であり、特に体幹から遠い場所ほど回復しやすいといわれています。

不全麻痺が起こった場合には、受傷後安定したらすぐにリハビリを始めることが重要となるのです。

リハビリの内容とプログラム

不全麻痺のリハビリでは、理学療法・作業療法・言語聴覚療法などが行われるでしょう。

理学療法では麻痺が発生した早期から関節の「可動域訓練」、残っている筋肉の機能を最大限利用できるようにするための「筋力トレーニング」、歩行能力の向上や身体能力​​を目指した「歩行訓練」などに取り組みます。

その他にも、ロボットを用いた最先端のリハビリや、自宅で家族と行うリハビリも。日々の活動量や動き方を学べるリハビリを選択​​し、退院後も継続していくことが大切です。

参考:脊髄損傷の症状と予防・治療法|岐阜市松岡整形外科・内科リハビリテーション

不全の麻痺のリハビリでは適切なゴール設定を行う!予後予測のために行われている研究

不全 麻痺 リハビリ4 1 1024x572 - 不全・麻痺はリハビリで回復可能?完全麻痺との違いや回復が見込める期間を知る重要性

不全麻痺のリハビリでは、早期より適切なゴールを設定することが重要です。ただし、脊髄を損傷した患者などの機能回復の帰結を予測​​することは難しいともいわれています。

リハビリは適切なゴール設定のもと行う理由

不全麻痺の回復が見られるのは6〜9ヶ月頃までといわれているため、回復期のリハビリを効果的にするには急性期から明確な目的とゴール設定が必要となります。

患者が入院中にリハビリを受けられるのは、回復期のリハビリ・病棟まで。最大150日という期間が定められているので(高次脳機能障害​​の場合は180日まで)、急性期からリハビリに取り組み、予後予測をしながら連携を取る必要があるのです。

ただし、完全麻痺より不全・麻痺の機能予後予測研究例は少ないことから困難であるとも言われています。そのため、早期より「屋内歩行自立」「自宅退院」などの長期的なゴールを定め、回復期のリハビリ・病棟でもASIA分類やフランケル分類を行い、急性期病棟での情報を含めて予後予測を行うことがリハビリでは重要です。

参考:予後予測を利用して適切なゴール設定を行うことができた中心性脊髄損傷患者の一例

不全麻痺の予後予測は困難…どのような研究が行われているのか

脊髄損傷患者の不全麻痺の予後予測を正確に行うための研究がされています。

国立障害者リハビリ・センターの運動機能系障害研究部では、血液検査の研究が。一般的には行われている血液検査ですが、神経の怪我の状態を調べるための血液検査​​はこれまでほとんど行われてこなかったといいます。

ここでは、脊髄の神経が損傷を受けた際に、その中に含まれている神経特有の物質が血液中に漏れ出る事に着目。いくつかある物質の中でリン酸化ニューロフィラメント​​と呼ばれる物質が適していることを解明し、実際に患者の血中での濃度を測り調査・解析を行っているようです。

今後、正確な予後予測が可能になれば、不全・麻痺のリハビリにも大きな効果が期待できるでしょう。

参考:〔特集〕脊髄損傷者の歩行機能に対するニューロリハビリテーションの研究

不全の麻痺に関するリハビリについてのまとめ

不全の麻痺では、受傷後早期にリハビリを開始することが最も重要です。回復できる見込みには期間があることを、基礎知識として覚えておくと良いでしょう。

ただし、回復可能といわれる期間はあくまでも「神経」の話であるという見解もあります。不全麻痺では、早期にリハビリを開始してから、退院後も自身で継続してリハビリを行うことで身体機能の回復を期待できる場合もあるのです。

私たち自費訪問・リハビリの「ネクストステップス」は、退院後のリハビリをどうしたら良いか迷っている患者様ひとりひとりに合わせたオリジナルプログラムで、質の高いリハビリ・環境を提供します。明確なゴールを達成するために、自身でリハビリに取り組むモチベーション維持もお手伝いいたします。

執筆監修 佐々木 寛時

執筆監修 佐々木 寛時

1993年 岩手県盛岡市生まれ。
2015年4月 理学療法士 国家資格取得
2015年4月~2019年 回復期リハビリテーション病院
2020年1月~2022年6月 訪問看護リハビリステーション
2022年7月 自費リハビリ ネクストステップス 設立

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